薬草を粉に薬研
漢方を作るため薬草を粉にする薬研という道具をご存知でしょうか?舟形の器具の窪みに薬草を入れ、円盤に棒を通した薬研車を前後に往復させて粉にします。葉だけでなく根っこや木部、鉱物や動物の骨などにも使います。一方で、唐辛子やみかんの皮、小魚など料理の材料や、花火を作る際にも用いられました。薬研の材質は当初、石製品だったようで、鋳物、木製、真鍮、陶製などもあります。粉にする材料で使い分けるのかもしれません。
製粉機として薬研が優れている点は・少量でも粉にできる・製粉時、熱を持たず薬草の効き目を損なわない・小型で持ち運べる・掃除しやすい?など。
時代劇の一場面で医師が使っている姿を目にしたことがあるかと思います。現在では漢方薬を扱う薬局のシンボルとなっています。ご覧になりたい方、使いたい方は当薬局にありますのでお申し出ください。私もよく使っていた古い本物の薬研です。