薬とサプリメント
食生活の変化で日本人の魚を食べる機会が減っています。特にイワシやサバなど、脂ののった青魚を食べることが少なくなっているようです。これらの魚には中性脂肪をコントロールし、動脈硬化の予防に役立つEPAという成分が多く含まれています。
食生活で取り入れられない分を医薬品や健康食品で補おうとする動きがあり、最初は健康食品のEPAが売り出され、その後、医薬品のEPAが処方箋で使えるようになり、最近はそのスイッチOTCとして薬局でも販売できるようになりました。現在、EPA製品は3種類あるということです。それらの大きな違いはEPAの成分量で、健康食品やサブリメントの濃度は10%程度、薬のEPAは95%以上の濃度で、はっきりした科学的根拠(エビデンス)に基づき効能効果を表しています。そのイメージで健康食品も使われているようですが、それは大きな違いがあるということです。
食品として一日に必要なEPAは1g以上が望ましく、食事から取れていない方は健康食品で補うことはいいことです。しかし、動脈硬化の治療の目的にはほど遠いEPA成分です。そのような場合は医薬品のEPAでなければ役に立たないことになります。
当然のことですがサプリメントは食事の不足を補うことで、治療を目的には使うには医薬品を選ぶことです。このことはほとんどのサプリメントや健康食品に言えることで、医薬品のイメージで使うのは間違いです。