2018.02総合感冒薬について

　風邪に効く薬はないとよく言われます。総合感冒薬は風邪の症状に総花的に対応していて、風邪をひいたなと思ったら、とりあえず飲んでも症状に特化した薬ではないので無意味だと言われる場合があります。確かに医療現場では、その症状に特化した、総合感冒薬の一成分で同じ目的の薬を使い治療することになります。どの場合もその時点の症状を緩和する目的の対症療法と言えます。
　ただし、総合感冒薬にはその時の症状以外に対応した成分も含んでいますが、数日服用しても効果が見られなければ医療機関のお世話になるのです。夜間や仕事で医療機関にいけない場合、風邪かなと思ったらとりあえず総合感冒薬を使うのはお薦めできます。
　ところが、漢方薬は風邪を治すことから考えられています。漢方の古典に傷寒論というのがあります。そこには風邪の症状毎に処方が説明されています。寒気の程度、汗の有無、体調に合わせて使う漢方薬が列記されています。その中で普通の体力の人が使う処方に有名な葛根湯があります。ただし、寒気や熱があっても汗が出ない状態に使うと決められています。もし汗が出て熱に苦しむ状態に使うと汗が出すぎ治りにくくなります。
　総合感冒薬も漢方薬もインフルエンザのウイルスを殺すことはできません。この場合は專門薬を使わなければなりませんので早めにかかりつけ医の治療を受けましょう。