かかりつけ薬局の経済効果
かかりつけ薬局での大切な仕事に、疑義照会があります。処方箋に書かれていることに薬剤師が疑問点を医師に問い合わせることをいいます。問い合わせ内容は単に処方箋の記載漏れなどの「形式的疑義」と、薬剤師の薬学的見地からの「薬学的疑義照会」があり、後者が80%近くあります。
薬学的疑義照会で処方変更された率が75%あったという報告があります。その結果、全国に換算すると保険が236億円削減されたことになります。医師と薬剤師によって日頃の疑義照会を積み重ねた大きな結果です。
当然金額ばかりでなく、この行為のなかで、副作用が回避された率が6・7%あったということの結果から見れば、薬による安全確保と医療費抑制効果という両面に意義があると言えます。
みなさんの調剤を一つの薬局に決める「かかりつけ薬局」がさらに進めば、このような効果がさらに大きくなると見込まれます。それに加え、今年からもっと推進される「薬剤師の訪問服薬」に期待が持たれています。役目のひとつとして、調剤された薬がきちんと飲まれているか?飲み残しはないか?飲み方を間違えていないか?を解決して、さらに医療的にも経済的にも大きな効果が期待されています。