季節にあった養生法で健康
どの季節でも、健康に過ごすためには季節にあった養生があります。養生とは転ばぬ先の杖として、日頃から健康生活のために、良い習慣を身につけておくことで、わがままな健康法では意味がないという事ですが、現代社会の恵まれた環境ではなかなか身につかないのが現実です。
冬は当然寒いわけで、古来より寒さを感じる前に衣服を整えますが、うんと暖かくはしないこと。寒さの厳しい時には、無理をして動かないこと。やむなく外に出るときは口を開かないようにすべきこととも言います。
ところが今は、季節感がなくなり、暑い時に暑さに負けないよう冷たいものをとって冷やすものが、冬場でもお構いなく、冷蔵庫にあるアイスクリームやジュース、そしてビールなどと飲食でカラダの中を冷やしています。これでは冬の寒さに勝てない体を作っているようなものです。
部屋は暖かいため、無理かもしれませんが、カラダの中は冬になっています。可能な限り温かいものを口にするよう心がけたいものです。冬至にかぼちゃを食べる習慣などは、夏に育ち、「陽の気」が多い食品なので、身体を温める準備を始めようということです。
このような季節感を大切にするのが漢方の養生法です。冬至になったら冷えるものは控え温かい物を食べるようにしましょう。衣服も冷えない物に変えましょうという教えです。先人は賢明です。